食いしん坊(であろう)皆さん、「Wimpy(ウィンピー)」をご存知だろうか。
私は昨年末に知人に教えてもらうまで知らなかったのですが、
イギリスでかつて爆発的にヒットしたバーガーチェーンで、
ちょっと面白い変遷を辿り、今もひっそりと、でもファンに愛されている、レトロな空気感のあるバーガーレストランなんです。
簡単に変遷をまとめると(個人調べ)、
1934年にアメリカで誕生し、
1954年、イギリスに上陸して大ヒット。
60年代にマクドナルドの勢いに押されて衰退してしまったものの、
今でもロンドン郊外に約20店舗、中心部に2店舗存在する珍(?)バーガー店。
どうやらイギリスに進出後の1967年には南アフリカに上陸を果たし、
現在は南アフリカのWimpyは大手レストラングループが買収して、国内に400店舗以上を構える国民的チェーンとなっているそう。
それもそのはずで、
世界最大手のマクドナルドが南アフリカに進出したのは1995年。
なんとWimpyは、マクドナルドよりも約30年も早く南アフリカで地位を築き上げ、
「初めてのハンバーガーがWimpy」という世代が多いのだとか!わお!
しかもこれまたびっくり。
1970年には、大阪の心斎橋に外国のバーガー店として日本に初上陸していたらしいのですが、
わずか1年で閉店&1990年代後半に日本の代理企業も完全撤退&当時の資料があまりにも残ってなさすぎて、
「幻」と言われているらしい……
いや面白すぎるでしょ。
申し遅れましたが、
私は2025年からイギリスのロンドンにワーホリしているアラサー女子でして、
奇跡的に、いま住んでいるエリアの近くに2店舗のうちのひとつがあることがつい先日発覚!いやー気づくの遅すぎた!
もちろん早速行きました。
結果、
イギリスに来たらアフタヌーンティーやフィッシュ&チップスもいいけど、
私は今後、「Wimpy行ってみな」と提案することにしました。
それくらい、なんか面白いなと思ってます。

これが近所にあるWimpy。真昼間に行ってもこれ。
正直、影薄い。
でも、、、

か、かわいいじゃんー!!❤️
第一印象は、ウェンディーズに寄せたファミレスの縮小版。入った瞬間からもう好み。
注文はレストランスタイルで、店員さんが聞きに来てくれます。
こういう紙のメニューがきちんとあるのも、ファミレス味ある
水曜日に訪ねたら、毎週水曜日はお得キャンペーンみたいなのがやっていて、
好きなバーガー+ポテト(イギリス式だとchips)+コールドドリンクで約£8(約1600円)という、ロンドンの物価高ご時世にしては破格のプラン!
もちろんこのセットで、初めてなので一番シンプルなClassic Wimpy Burgerみたいなやつにしました。
名前うろ覚えですみません。
シルバーのソルト&ペッパー入れですらいちいちグッときてしまう / ドリンクはスプライト⭐️心の目で見れば、見えるでしょう
写真に写ってないのが非常に申し訳ないのですが、
Wimpyの特徴はナイフとフォークが提供されること!
ハンバーガーにかじり付かない、お上品な国ですね〜

すいません、やっぱりかじりました。
ビーフのバーガーに関しては、国産牛100%を使っているのも売りで、
なかなかジューシーで美味しかったです。

ハンバーガーを持ってきてもらったときに店員さんに「ソースは希望があるか」と聞かれ、何があるのか聞いたら
「Ketchup, mustard, mayonnaise, and special sauce」とのこと。
スペシャルソースはバーガーにも合うソースらしく、気になったのでお願いしてみました。
コクがあって、サウザンドレッシングみたいな味わいでしたね。
叙々苑ドレッシングみたいに、単品で販売もしているらしい。
チップスは塩分控えめで、
ソースをつけないと本当に”芋”という感想しか出てこないような感じ。やや物足りない印象を抱きました。
でも、なんででしょうかね、あまりにもグルメなチップス出てきても、それはそれで困る。
この味気ない、ただ添えているだけっていうバランスがツボでした。
左上に見える時計が個人的ハイライト
Wimpyの面白いと思ったところは、
- アメリカから上陸したけど、完全なアメリカンスタイルが定着していないこと
- 今ではマクドナルドやもっとおしゃれなバーガー店が台頭するなか、少数とはいえ激戦区ロンドンにも店舗が生存していること
- 「今っぽい」メニューへの改善や広告の打ち出し、積極的なSNS活動が見受けられず、めちゃくちゃマイペースなこと
まず、“完全なアメリカンスタイルにならなかった”というのは、
紙に包まれてかじり付くアメリカンスタイルのバーガーではなく、
白い皿の上にのって、ナイフとフォークで食べるスタイルのバーガー店であること。
こうなると、必然的にテーブルについて、ゆっくり食べたくなりますよね。バーガーチェーンなのに!
今でこそ色々なスタイルのハンバーガーレストランがありますが、
当時の状況を想像すると、そんな種類があるとは思えない。
つまり、
アメリカカルチャーの先駆けだったにも関わらず、完全な模倣がされず
英国風ののんびり食事する様式にアレンジされているのでは、と思いました。
なんだかとっても、イギリスらしい。😂
赤をアクセントにした控えめなインテリア、どことなく某喫茶店を彷彿とさせる
激戦区ロンドンにまだ存在しているのは、ただ単に企業努力というか、頑張っているんでしょう。(笑)
ただ、3個目の面白いポイントと合わせて考えると、ロンドンのレストラン事情も少し面白いなと感じてくれるのではないでしょうか。
まず、日本で似たようなチェーンはあるかを考えてみました。
一番近いなと個人的に思うのは、
『ミスタードーナツ』と、『モスバーガー』です。
どちらも国民的チェーンで、ドーナツ/ハンバーガーの専門性がありつつ、麺類やライスバーガー等、サブメニューもメイン並みに充実&人気。
ひとり使いから家族団欒まで使うことができ、“見つけると落ち着く”、“たまに食べたくなる”という方も多いのではないでしょうか。
(日本で初めてのバーガーチェーンは『ドムドムバーガー』と言われていますが、
ドムドムバーガーはWimpyとはまた違う、もっと、個性的かついい意味でぶっ飛んでいて、ある種異質なレアキャラなが気がする)
でも、実際にWimpyに行ってみて、それらとは明らかに違うなと思いました。
決定的に違うと思ったのが、
メディア露出の違いと、真の「昔ながら」が残っているかどうかです。
大都市ロンドンにまだ存在するレストランですから、
SNSに力を入れたり、流行りの映え路線やフュージョン路線に向かってもおかしくないはず。
ただ、Wimpyにはその空気感、ほぼなかったんですよね。
人気俳優を使った広告や、人気専門店とのコラボ商品、インフルエンサーとのコラボキャンペーンなども、個人調べですがありません。
一方ミスドやモスバーガーは、「安心感」「どこか懐かしい」と感じさせる空気がある(と思っています)とはいえ、
やはり企業として生き残るために、現代に合わせてアップデートしたり、宣伝したりして、トレンドを作り上げているのではないでしょうか。
この私の考えをまとめてみたくて、Chat GPTに投げかけたところ、
ミスド&モス=更新型ノスタルジー
Wimpy=放置型ノスタルジー
と仕分けてくれました😂
なんだそれ😂😂
悔しいですが、ちょっと面白い解釈だと思いました。
言われてみれば、ロンドンにはチェーンではなくとも、
イングリッシュ・ブレックファストの人気レストランや、カレーの名店など、
特別すごく繁盛しているわけではないのに、ひっそりと営業できている外食店を結構見かけます。
外食産業も、きっと他の産業も、
日本はその多くが“進化”を求められますが、
イギリスは今でも、“変わらないこと=時代の波に乗らず、放っておく”を重んじる空気が残っていて、
その空気感を大切にしている人もたくさんいるのかもしれません。
こんな店が近所にあるなんて、なんてラッキーなんだ。
基本自炊の生活をしてますが、たまの贅沢で通いたい店ができました。
これが最近嬉しかったことです。
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私の近所の話をもうひとつ。
現在ロンドン在住歴はまだ1年とほんの少し。
ですが、すでに欧州のハブ都市暮らしの恩恵をたくさん受けています。
自炊生活をして、無理やり余らせたお金で航空券を買い、最低月1で外国に行けている。なんとも貴重な体験だと思ってます。
ロンドンには大きな空港が3つあり、長距離便だけでなく、欧州内をコスパ良く移動してくれるLCCが本当にたくさん飛んでくれるし、本当に、安い!
最大の魅力と言ってもいいでしょう。
ちなみに、直近ではLCCでアイスランド、モロッコ、ドイツに行く予定💖
写真は昨年の私の誕生日に行ったノルウェーの景色🌳
大感謝のLCCですが、私のロンドン生活にはもうひとつ欠かせないLCCがあります。
定期的に通っているボルダリングジム、「LCC(London Climbing Centres)」が運営するCanary Wallです。

London Climbing Centres は、ロンドン市内に複数のクライミング施設を運営する企業で、
ボルダリングを中心に楽しめるジムのグループです。いわゆる大手ってやつ。
ロンドン市内に8か所ほどジムを経営してて、面白いのが、ジムの名前!
例えばよく行くここ、最寄駅の名前CanaryWhalf にちなんで、『Canary Wall』に。
大きい公園と朝市で有名な Bethnal Green のジムは『BethWall Green』と呼ばれています。
こういう遊び心は、ヨーロッパらしい茶目っ気を感じますね。
受付エリア。この日はとても空いていましたが、みんなここにたむろって喋ってる
料金は時間で主に分かれていて、
ピーク時(平日の夕方から夜にかけて&週末の日中)は£17(約3,400円)、それ以外のオフピークは£13(約2,600円)、ほか対象者に一部割引とか。
シューズやチョークのレンタルもあるので、旅行中の運動不足解消にも行きやすいはず。
受付のすぐ横に、ロッカー兼ジム。ロッカーは奥にもあるよ
LCCが運営するボルダリングジムにいくつか行って驚いたのが、
筋トレ機材が数種類必ず置いてあること。
観察してみると、筋トレしてから壁登る人が多いなか、ボルダリングの休憩がてら筋トレする人もちらほら。
あとは、登りで鍛えた筋肉を眺めて自撮りする人も、ちらほら(笑)。
もちろん、街中にはトレーニングジムチェーン店(エニタイムフィットネスをイメージしてもらえるといいかも)も、大量発生しています。
それでもボルダリングジムにこういった機材があるのは、それだけ【ボルダリング=デイリーな運動】という位置付けになっているのかな、と勝手に解釈しています。
実際、街中にはバックパックにシューズをぶら下げ、トラウザースがチョークまみれのまま、地下鉄の駅に向かっている人も珍しくありません。
わたしが思っている以上に、この街の人は
都会と自然の隔たりもなく、クライミングが生活に浸透しているみたいです。
中心地のロンドン・ブリッジで見かけたカップル。彼はジム帰り、彼女は仕事帰りかな☺️
また、ヨガとボルダリングが密接に(?)関係している説は、dropkneeの運営者さんもよく語っておりますが(詳しくはここでは省きます)、
どうやらその説はイギリスでも健在の模様。
ただ、ヨガスタジオがあるのは一部のジムだけみたい。
もちろん私は、ここで30分ほどヨガとストレッチを混ぜたやつをしてから登ります。
何なら、この30分のためにこのジムに来ているようなもん。
ヨガマットもご丁寧に用意
……と、概要を色々紹介しましたが、
肝心の壁はこんな感じ。
チョークの掃除はゆるいね
来てびっくりしたのが、大きいホールドがめちゃくちゃ多いこと!
159cmのわたしは掴めなかったり、足が掛かりにくいこともしばしば。登れない言い訳にするつもりはないですが、やっぱちょっと、悔しい。
生意気ながら素人目線の感想は、
緻密に丁寧に登る、というよりは、
レベルに関係なく多少の思い切りが必要な、ちょっと勇気がいるルート設定が多いなあ〜なんて思ってます。
とはいえ、ビギナーから経験者まで楽しめるよう、V0〜8くらいまで幅広くセットされていて、ありがたい🙌🏻

そして、その場で一緒になったクライマー同士でわちゃわちゃする場面もたまに見かけます。
うわ〜ヨーロッパ!って感じ!日本のジムでもあることなんでしょうか。
以前、私と同じ課題を頑張っていた男子2人組と気づけば交代で切磋琢磨し合っていて、
私が先に完登できたとき、
“Nice~ You made it!(ナイス〜やったじゃん!)”
と、声をかけてくれました。嬉しかったな。
それ以降、私はかっこいい動きをしている人に積極的に”Nice”と声を掛けるようにしています。
でもその先に会話が広がったことはありません。
「みんなで登ろう!」みたいなのや、登ったあと飲みに行ったりするソーシャルナイトもLCCは開催しているらしく、
興味はある………けども、恐らくいつまで経っても参加できないでいる小心者なんです。
これを読んでくださって、奇跡的にロンドンにいるよという方、
どうか声をかけてください。
ここまで長い長い初回を読んでくれて、ありがとうございます。
コンパクトにまとめられず、長くなってしまいました。
これからも、ロンドン生活での発見や面白いこと、くだらないことを
言葉で発信していこうと思います:)
Cheers✌️

(ジムの看板犬、今度名前聞きたい)
words&photos 風間 菜央

